レックスとは!?


一部に重症の中毒患者を出している「レックス」とは
いかなる車なのか!?

3代目レックスについて、ちょこっと解説しよう!!

そもそも、レックスってどんな車なの?

 スバルが20年に渡って生産した軽自動車「レックス」は、てんとうむしと呼ばれた「スバル360、450」、その後継機「R2(旧)」の後継機にあたる。
 昭和47年7月、「R2(旧)」のフルモデルチェンジ(後継)として華麗さの欠片ももらえずにデビュー。
 ここからレックスの長く苦しい航海の旅が始まった。

 昭和56年9月、フルモデルチェンジでFFに転換し、2代目となる。
 そう、初代はスバルの軽自動車伝統のRRだったのだ。
 初代は360ccから500ccを経て550ccに途中でエンジンが大きくなったり、エンジンのサイクルも2サイクルから4サイクルに変わったり、厳しい排ガス規制のあおりで新機能が搭載されたりといろいろとあったようだ。

 2代目は3代目とあまり変わらない「2BOXボンバン」に車体形状を変更。エンジンもFFレイアウトに変更して先発のアルトやミラを追っかけたらしい。この頃からレックスの売りのひとつである「ロングホイールベースによる乗り心地の向上」、「軽とは思えない車内空間の広さ」が上げられている。
 この2代目レックスにはなんと「ターボ」モデルが存在したらしい。
 スバルのお得意「AWD」もこの2代目でレックスには初めて搭載された。

 詳しい内容は、「レックス顕彰会」さんに譲ります。


いよいよ、3代目レックス登場!

 昭和61年11月、いよいよこのHPでメインに扱う3代目レックスが登場!
 ターボモデルこそ姿を消したものの、ATの搭載が始まるなど、この車にかけた意気込みがやや感じられる。
 3代目共通の仕様といえば…、
 ・四輪独立懸架サスペンション。
  …あれ、これだけ??


 それでは、各年改区分による説明などを。

A型(昭和61年11月〜昭和63年3月)

コンセプト:「ニューベーシックミニ」

型式:セダンKG1/2
    バンKN1/2


KG1(NA) SG



 2代目との区別はいろんな所で付くが、このボディ形状が最後のD型まで受け継がれた。
 A型の最大の特徴はAT車のAT。
 なんと「2速」。つまるところ、ローとトップしかない。まるでファイナルラップの筐体のようだ。それでも、この2速ATで130キロが出るから不思議だ。
 MTは4速と5速を用意していた。
 燃料供給装置は全てキャブレター。
 エンジンは2気筒550ccのEK23。
 後発の特別仕様車の中でようやくECVTの搭載が始まったようだ。


B型(昭和63年3月〜平成元年6月)

コンセプト:「ダンシングミニ」

型式:セダンKG1/2
    バンKN1/2


KG1(S/C) V


KN2(NA) TG


 B型の最大の特徴は、スーパーチャージャーモデルが追加されたこと。
 上の写真はそのスーパーチャージャーモデル「セダンV」。
 エンジン型式は同じEK23だが、スーパーチャージャーとEGIの搭載によって、55馬力を叩き出していた。
 ATはこのモデルから一部の廉価型バンを除いてすべてECVTに変わった。よっぽどスバルはECVTに自信を持ってしまったようだ。
 NAモデル(写真下)も、グリルやバンパーの一部にA型と差別化を図るため、今まで無着色だった部分の着色をはじめた。


C型(平成元年6月〜平成2年2月)

コンセプト:「アメニティミニ」

型式:セダンKH1/2
    バンKP1/2


KH2(S/C) VX


KH1(S/C) VX Opentop


KH1(NA) MARENO



 ビッグマイナーで大幅な変更が入った。
 エンジンが「クローバー4」と呼ばれる4気筒EN05系エンジンに換装。当時の軽自動車では唯一の4気筒エンジンだったようだ。
 リアビューも大幅に変更され、全体に丸っこいイメージに変わる。
 スーパーチャージャー車のフロントマスクはグリルくらいしか変わりないように見えるが、NA車はヘッドライト、グリル、バンパーが変更されたがKG・KN系からKH3/4・KP3/4への過渡期というのがはっきりわかるデザインになっている。
 また、全グレードからトルコンATが駆逐され、ATは全てECVTの設定となった。
 販売期間があまりに短かったため、全3代目レックスの中でいちばん台数の少ない型となっている。


D型(平成2年2月〜平成4年3月)

コンセプト:「ゆとりのミニセダン」

型式:セダンKH3/4
    バンKP3/4


KH4(S/C) VX


KH3(NA) CX−i



 軽自動車の規格改変があって、またしても大幅なビッグマイナーが入る。
 全長が100mm拡大(ボンネット60mm、前後のバンパー20mmずつ)。
 排気量が660ccにアップし、エンジン型式がEN07と変わった。それにより、馬力の方も向上され、スーパーチャージャーモデルは64馬力まで出るようになっている(NAのEMPiモデルで46馬力)。
 また見た目も更に丸っこくなり、今まで角形だったヘッドライトも角の取れた丸いものとなった。また、スーパーチャージャー車とNA車のヘッドライトなどの部品が再び共通化され、NA顔→スーパーチャージャー顔などの顔面スワップが簡単に可能となった。
 リアビューはあまり変わらないが、オーナメントの六連星が消え、随分とシンプルなものになった。
 この型式から商用ベースだったレックスも乗用ベースに変わり、バン専用の名称だった「コンビ」が消滅した。
 最も長く販売された型式のため、今見ることができるレックスはこのD型が多い。

 そして、平成4年3月9日。
 後継機「ヴィヴィオ」の登場によってレックス消滅。
 スバルの軽自動車は新しい時代を迎えていた。